それぞれの、「managaraデイズ」。

教えて!

Managara Days

明神 光竜さん

明神 光竜さん

プロフィール
高知県出身。21歳(2023年5月取材当時)。
地域イノベーターコース生としてネットの大学 managaraに入学。
一年次は岐阜県郡上市に移住、二年次は宮城県女川町で地域プロジェクトと学修の両立をし様々な活動を行う。

通学型の大学では経験できない、4年間で4つの地域を巡りながら学ぶ学生生活。場所を問わずどこでも学べるmanagaraだからできる自分らしい生き方

高校生の頃から高い志を持ち、縛られない学びを求めていた明神さん。managaraの学生としての学修と地域との関わり方、新しい生活から得られたことについて語ってくれました。

managaraに入学したきっかけを教えてください

高校1年生の時に出会った方がすごく熱心な方で、まだ日本でもあまり知られていないアメリカのある大学を教えていただきました。そのアメリカの大学への進学を目指していたのですが落ちてしまい、そんな時にふと見たmanagaraのホームページで「どこでも学べる」という部分に目が留まり・・・。中でも「地域イノベーターコース」が、目指していたアメリカの大学とカリキュラムが似ていて、場所に縛られず自由に学べるのではと思って入学を決意しました。

親が教師をしているのですが、いわゆる「普通の・一般的な」進学には詳しい分「カリキュラムで作られた学び」というイメージを大学に持っていて、当初はmanagaraに対してイメージがつかなかったようで「本拠地はどこなの?地域に入ってなにをするの?本当に大丈夫?」と心配されました(笑)
今も全てを理解してもらってはいませんが、これから実際に携わったプロジェクトなど、この学びから何を得ているのか僕自身を見てもらうことで知ってもらおうと思っています。

大変なことも多いけど、地力を伸ばしたいという想いで取り組んだ地域との交流

1年目は岐阜県郡上市を選択されたんですよね?郡上での生活はいかがでしたか?

地域の方は地域イノベーターコースの仕組みも知らない方ばかりでした。地域事務局からも離れた場所だったので、周りにすぐヘルプを出せるかたもおらず、最初は正直大変でした。

郡上を選んだきっかけは、最初のオリエンテーションで聞いた地域紹介が魅力的だったからです。この町に何があるか、どんなイベントが行われているか、などの地域紹介ではなく、郡上は住んでいる「人」にフォーカスした紹介だった点に惹かれました。食に関心があったので最初は宮崎県新富町も考えていたのですが、地域紹介を聞いて郡上しか考えられませんでした。

地域の方とはどのようなかかわりがあったのでしょうか。

郡上に引っ越した日は僕の誕生日で、コーディネーターの方にたまたま催されていたバーベキューに誘ってもらったのですが、面白いおじさんと知り合ったんです。翌日には屋根の修理のバイトに駆り出されて(笑)。僕の思い描いていた地域の雰囲気をいきなり味わえたのでとても新鮮でした。

別のバイト先では、その地域で有名な野草に詳しいおばさんとも知り合いました。飛騨高山に種とか稲などを来年のために保存する場所の掃除や田んぼアートをしにも行きました。初めて鹿の解体もして、当初のイメージとは違って、ちゃんと感謝の気持ちや慈しむ気持ちを持ちながら行えたので、生きるための生活を組み立てていく環境への関心が養われたように感じます。

郡上の地域事務局の方たちも「ここに来た意味を見出してほしい」と、自分よりも自分の人生に気にかけてくれる人についていきなさいと教えてくれて、とても親身になってくれました。みなさん僕のことをとても気にかけてくれて、本当に感謝しています。

地域イノベーターコースではどんなプロジェクトに取り組んでいますか?

僕の地元の高知県の名物「帽子パン」と地域の特産物を掛け合わせたパンのプロジェクトに取り組んでいます。例えば郡上だと、地元の人に教えてもらった郡上味噌と郡上南蛮という唐辛子を使ったクリームを作って帽子パンの素材とし、それらを地域の方にふるまったりしました。

他にも地域の方からポスターデザインの相談をされたりすることもありました。絵は苦手でしたが、試行錯誤しているうちに絵で表現することができるようになってきて、今まではできなくても、自分の内に秘められてるものはあるんだと感じました。
本来やりたかったことじゃなくても、むしろ新しい自分の役どころが増えていく感覚は楽しいので、今は今後の可能性を開放していく段階なのだと思っています。

学生、地域の二重の生活。学んだことを活かして自分にしかできないことを見つけられた

managaraの学修と地域プロジェクトの両立について教えてください。

地域イノベーターコースは地域プロジェクトの時間と大学生としての時間と二つ時間が存在するこのコースで、最初の3ヶ月くらいは自分の暮らしに精一杯で余裕がありませんでした。その後は少しずつ慣れてきてスキマ時間も使って学修を進めていけましたが、同時に地域との関係性を築いていくのは正直楽ではなかったですね。2年目は一年間の波を理解できたので、地域は変わりますが1年目よりは余裕が出てきました。学修の限られた時間の中でいかに吸収できるかが重要になると思います。

プロジェクトを進めていく中では、社会について知らない中で社会人としてのマナーを求められることも多かったのですが、授業で教わった内容、例えば文章の書き方や人の心理的なことを実際の社会でのコミュニケーションやマナーとして実体験と絡めてアウトプットできたことで、学修をやる意味を見いだせたように感じます。

地域の若いお母さんもmanagaraに興味があるようで、赤ちゃんの今後のためにいろいろ話を聞かれました。

これからやりたいこと、この先の人生の目標を教えてください。

モデルケースであり続けることが人生の目標です。
今までの僕は他の人にもできるものしか持っていなかったけど、様々なことに参加して経験を積むうちに少しずつ他の人ができない場所を担えるようになってきたことで自分の精神的な部分に支柱を立てられたように感じています。そんな姿を高校生や後輩に見てもらって、「この人すごいな」と思ってもらえる存在であり続けて、それがプレッシャーと感じなくなる、というのが僕のゴールです。

今は、宮城県女川町に移住しています。
食品加工会社の社長さんと話す機会があったのですが、食品加工会社の社長と聞くと、美味しいものを提供することを気持ちの軸として持っていると思っていたのですが、その方が思う社長の仕事は「雇った人の明日の生活を支えて作っていくこと。上に立つ者として人を動かして周りの人を支える、という部分に磨きをかけないといけない」とのことで、その言葉に感動しました。こういった大人に会えることは、この地域の一つのメリットかもしれません。

managaraへの入学を検討している人へメッセージをお願いします

社会的な事情だったりいろいろなことがあってこの先どうしていけばいいのか、答えが得られないまま過ごしてきましたが、完全に環境が変えることができるmanagaraの地域イノベーターコースを通して自分の今後の人生と向き合えたように思います。

生き残っていくための力を身に付けながら4年間で4つの地域に、自分を否定しない、ふるさとのような居場所を見つけることができるので、自分に合った生き方を手に入れられる場所になるのではないでしょうか。

PAGETOP